栄養指導について
当院では、管理栄養士による「栄養指導(保険診療)」をうけることができます。
糖尿病や高血圧、脂質異常症は体質的な要素に加え、食事や運動といった生活習慣が大きな影響を与えています。しかし、「食事に気をつけましょう」「今のお食事を見直しましょう」といわれても、具体的にどうしたらよいかわからないとお悩みではないでしょうか?
お一人おひとりにあった食生活の計画・改善点を栄養指導で策定し、採血・体成分分析でその結果を確認し、実際に効果を実感いただくというステップを踏むことで、健康な身体づくりをサポートさせて頂きます。健康づくりに興味のある方は、ぜひ当院の栄養指導をご利用ください。
目 次

■栄養指導について
├●当院の栄養指導について
├●栄養指導をおすすめしたい方
└●栄養指導でできること
■当院の栄養指導(保険診療)について
├●栄養指導の対象
├●指導時間
├●栄養食事指導における体成分分析の活用について
└●栄養指導の流れ
■管理栄養士による特定保健指導について
├●特定保健指導の対象
└●指導時間


当院の栄養指導について
生活習慣病・消化器疾病などの疾患で当院受診中の患者様に対して、医師の指示に基づき栄養指導(保険診療)を行っています。予約制となり、所要時間は20〜30分です。月1回ほどのペースで、合計3〜6回を目安にして頂ければと思います。また、管理栄養士による特定保健指導も行っています。
栄養指導をおすすめしたい方
■自分に適した食事のエネルギー量やより良い食事内容について知りたい方
■食事療法にて薬を減らせないかな?と思っている方
■1年以上薬を飲んでいるが、栄養相談を受けたことがない方
■テレビや雑誌の食事改善を試してみたけどうまくいかなかった方
■血圧が高い方 塩分の制限する方法がよくわからない方
■糖尿病の方 HbA1cが高い方 血糖値が高い方
■高コレステロール血症や、脂質異常症の方、中性脂肪やLDLコレステロールが高い方
■加齢による咀嚼機能の低下している方
■食べるとむせるなど食事がうまく取れない方
栄養指導でできること
①バランスの取れた食事の提案
食事の内容を見直し、栄養素が偏らないように提案します。例えば、野菜、果物、たんぱく質源、穀物を適切な割合で摂るように指導します。また、タンパク質、良質な脂質、食物繊維をしっかり取り入れると、満足感が得られやすく、食事量も自然に調整しやすくなります。
②個別のニーズに合わせた食事プランの作成
さまざまな症状や病気があり、一概に「これを食べれば大丈夫、これを食べなければ大丈夫」ということはありません。クライアントの健康状態やライフスタイルに合わせて、経験豊富な管理栄養士が、あなた専用の食事プランを作成します。
③食習慣の改善サポート
不規則な食事時間や過食、間食の習慣を改善するためのアドバイスを行います。健康的な食生活の習慣づけを支援します。ご希望があれば、外食やコンビニエンスでの食品の選び方、栄養補助食品等の情報も提供します。
④リバウンドしにくいダイエット
短期間で急激なダイエット、過度な食事制限を行った場合は、リバウンドしやすい傾向にあります。単に食事量を減らすだけでなく、日々の食事内容や習慣を見直し、日常化して継続ことで、リバウンドリスクの低い一定の体重減少が期待できます。



栄養指導の対象
下記対象疾患にて当院外来通院中の患者様
〈栄養指導の対象疾患〉
●糖尿病
●高血圧
●脂質異常症
●高尿酸血症(痛風)
●高度肥満(BMI 30以上)
●鉄欠乏性貧血
●胃潰瘍 十二指腸潰瘍
●炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎 クローン病)
●摂食機能又は嚥下機能が低下した方
(医師が栄養管理により低栄養状態の改善を要すると判断した方)
●低栄養状態(BMI 18.5以下 Alb 3.0g/dL以下)
以上の対象疾患の栄養指導には保険が適用されます。
尚、高度肥満以外の肥満、便秘や下痢など栄養指導の対象疾患以外のご相談には保険が適用されません。
指導時間 【完全予約制】

〈指導日〉木曜の午前診・月曜の夜診の時間帯
*都合により変更することがあります。
*事前に受付・お電話にてご予約をお願いします。
栄養食事指導における体成分分析の活用について
当院では、個人栄養食事指導の際に、数分程度でInBodyによる『体成分分析』を行い、 体内の「脂肪」「筋肉」「骨」「水分」などの量を測定することができます。
測定結果はグラフや図で表示され、性別や年齢に応じた標準域が解りやすく把握でき、自己の測定値が適正であるかどうかを簡易に判別できます。



当院の体成分分析機器は医療機器であり、薬事法により医療機器の品質、有効性及び安全性が確保されています。
①個別の栄養管理の基礎データとして活用
体成分分析を行うことで、筋肉量、脂肪量、基礎代謝量などが分かり、個々の体調や目標に応じた食事指導が可能になります。これにより、クライアントの具体的なニーズに応じた栄養管理ができます。
②目標設定のためのデータ提供
体成分分析は、体重だけでなく、筋肉や脂肪のバランスを明確にするため、クライアントが目指す目標(例えば、体脂肪を減らす、筋肉量を増やす)を設定しやすくします。体重の減少だけに焦点を当てるのではなく、健康的な体の構成を目指した指導が可能です。
③食事指導の効果測定
定期的に体成分分析を行うことで、食事指導の効果を数値として把握することができます。例えば、食事の変更が脂肪の減少や筋肉量の増加にどれだけ貢献しているかを追跡することができ、指導内容をより効果的に改善できます。
④健康リスクの予測
体脂肪率が高い、筋肉量が不足しているなどの情報は、将来的な健康リスク(例:生活習慣病、心血管疾患、骨粗鬆症など)を予測する上で重要な指標となります。体成分分析をもとに、予防的な食事や運動指導を行うことができます。
⑤モチベーション維持のためのフィードバック
定期的な体成分分析結果は、クライアントに対して具体的な進捗を見せることができ、食事指導のモチベーションを維持させる手助けとなります。数字で成果を確認することで、食事管理や生活習慣改善への意欲が高まります。
体成分分析は、個人に合ったよりパーソナライズされた食事指導を行うための有力なツールですので是非ご活用くだい。
*測定に際してペースメーカーを装着している方や妊娠されている方の測定はできませんのでご了承ください。測定時は裸足で測定するため、脱着しやすい靴下でお越しください。
栄養指導の流れ

主治医と相談し、栄養指導の希望がある旨お伝えください。初回日程を調節いたします。
【内 容】体成分分析、診察、栄養指導
【所用時間】1回 約20〜30分
【間 隔】1〜2ヶ月に1回
【回 数】合計3〜6回程度
初回は普段の食事内容や悩み、食べ物の好み、ライフスタイルを伺います。それを基に、具体的な食材や調理方法を提案し、無理のない目標設定を行います。2回目以降の栄養指導では、実際に取り組んでみた結果やご不明点を患者様と一緒に確認しながら、必要に応じて新たな具体的なプランをご提案します。

最後に、今までのクリニックの医療では、薬の処方による治療にウエイトが偏りがちで、栄養指導を行うケースは限られていたと思います。当クリニックでは日常の食事はもとより、生活習慣などにも考慮した栄養指導で、皆様の健康維持・健康寿命の延伸のお手伝いできればと考えています。患者様ご本人はもちろん、食事を作るご家族の方もご一緒に栄養指導が受けられますので、是非ご利用ください。
ご興味のある方は、医師・看護師までお気軽にご相談ください。


特定保健指導とは、40歳から74歳までの医療保険加入者に実施される「特定健康診査」において、メタボリックシンドロームまたは生活習慣病予備軍であると認定された方を対象に行う保健指導です。
特定保健指導では、管理栄養士のほか医師や保健師が中心となって、対象者へ支援業務を行います。特定保健指導の目的は、「対象者に生活習慣病リスクや自身の健康状態を理解してもらい、予防と改善を図ること」で、管理栄養士は対象者1人ひとりに合わせて食生活や減量方法の目標を定め、生活習慣改善をサポートしていきます。当院では対象者の抱えるリスクの大きさに応じて、管理栄養士による特定保健指導「積極的支援」・「動機づけ支援」を行っています。

費用は医療保険者から発行される特定保健指導利用券により個人負担額が異なりますが、自己負担金0円になることがほとんどです。
※詳しくは
大津市健康保険部保健所 健康推進課
(TEL.077-528-2742)にお問合せください。
特定保健指導の対象
40歳以上75歳未満
血圧・血糖・血中脂質について内服治療をしていない方
*糖尿病、高血圧、脂質異常症といった生活習慣病の予防のための指導ですので、すでに治療中の方は対象外となります。
*特定健康診査を受診後に医療保険者から送られてくる特定保健指導利用券が必要です。
指導時間 【完全予約制】

〈指導日〉木曜の午前診・月曜の夜診の時間帯
*都合により変更することがあります。
特定保健指導利用券をお手元にご用意の上、当院へ予約のお電話(TEL.077-548-6663)をお願いします。